運動器障害の一次予防研究会に参加して。
(11月19日 早稲田大学国際会議場 井深大記念ホール)
※スライド写真はSNS投稿の許可をいただいております。
※一次予防とは疾病予防や健康増進を行うことで、健康診断など(二次予防)と異なり、原因の排除やリスクの低減を図ることをいいます
整形外科医師、ピラティス指導者、ヨガ指導者、アスレティックトレーナー、厚労省、文科省(スポーツ庁)、各健康関係の経営者さん達が集い【運動器障害の一次予防】についての見解や現在での問題点などを解説するシンポジウムに参加してきました。
先ず一番印象に残ったのは、厚労省の方のお話で、
『運動不足が原因で病気になり亡くなる人が年間50000人います』とデータを解析した結果を明言した事です。
そして足腰の健康寿命は短くなっています。ロコモティブシンドロームは病院だけでは改善できておりません。
ピラティスやヨガなどのエクササイズはスポーツ選手のみならず、
運動器疾患の一次予防に多大な効果を発揮されている事が科学的にも立証されてきました。
ただし、一部では痛めてしまう人も少なからずおります。
万人に完全なものではありませんが、指導者の方は個人の身体機能評価がとても必要であることもお話しされていました。
整形外科医師がお話された中では、
指導する上で予防を目的とするならば筋肉同士の協調性を作る事がとても大切で、
音楽でいうオーケストラと同じように筋肉を奏でれることが身体にも必要なのだということを提言されました。
私達治療家や運動指導者が社会で必要とされるには何を提供していけば良いのかを再確認しました。
スポーツ庁の室伏広治長官は自ら怪我の体験から手術をしないでどのように克服した経験もお話しされ、肋骨の開きや、骨盤の左右差がなぜおこるのかを解説し、『体の動かし方』を改善して復帰されたこともお話されました。
さらに長官自らがスポーツ選手から一般の方までに必要な身体チェック項目を作り発信されています。
↓↓↓
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/jsa_00040.html
緩めるだけが目的の施術だけでは予防できないのは当然で、やはり安定性や筋肉の協調性を作る事が、健康寿命とさらには日本の医療体制の一部を守ることになると考えます。
しかし、身体は筋肉や骨格だけを正して良くなるわけでもありません。
食事や睡眠、マインドも大切です。
運動も提供する側とそれを受ける側とのハーモニーも重要です。
そして人はそれぞれの考えや思いもあります。
皆んなそれぞれの人生です。
何がダメで何が絶対に正しい健康法とかでもありません。
これからの社会にはそれらのことを包括的に理解し提供できる人材や組織が必要です。
私達治療家や運動指導者、そして医師や省庁が本気で日本の健康を作り出せるような社会を強く望みます。
最後に私の恩人からいただいた言葉です。
難しいことは優しく
優しいことは深く
深いことは面白く
面白く出来る人がスペシャルリスト
微力ですが皆んなが人生を健幸で面白く楽しめる社会を作っていきたいです。
田中 清剛